概要
治療内容 |
歯を失った部位にチタン製の人工歯根を埋め込み、その上に被せ物を装着して見た目や噛み合わせを回復する治療方法です。 |
治療期間 |
3〜5ヶ月(来院回数は5〜6回) |
リスク副作用等 |
インプラントのリスク・副作用について |
インプラント治療で気をつけていることは?
将来的な維持管理を考え、なるべく患者さんの負担にならないよう、ケースによってはおすすめしないこともあります。
歯を失った際の処置として、入れ歯よりも快適な治療法とされるインプラントですが、必ずしも適した選択肢とは限りません。その患者さんにとって良いと考えればおすすめしますが、治療のリスクやその後のメンテナンスの負担を考慮して、入れ歯やかぶせ物(ブリッジ)の選択肢をおすすめすることもあります。
インプラントを使い続けるためには、治療後も定期的にメンテナンスに通い続けることが不可欠です。10年、20年単位の将来的に見据えたうえで、事前にリスクまでしっかりお伝えし、なるべく患者さんのご負担が少なくなるような治療方針を心がけています。
費用
口腔内の状況等により、お見積致しますのでご参考下さい。また、治療費関連(お支払い方法など)の事で、ご相談などございましたら、お気軽にご連絡下さい。
また、自由診療の料金は全て税別の金額を記載しております。
検査・診断・治療までの標準料金 |
¥423,000(1本・被せ物含む) |
歯科用CTによる撮影・診断
院内には最新の歯科用CTを設置しており、あごの骨の厚みや奥行き、深さを3Dの立体画像で視覚的に見ることができるので、精密な診断ができます。シュミレーションを重ね、インプラントの埋め込む位置を決定しますので、より安全で正確なインプラント治療を行うことができます。院内に歯科用CTを導入している歯科医院は限られています。
インプラントの構造
インプラントの構造は、
・上部構造(被せ物)
・アバットメント(土台)
・インプラント体(骨に埋め込まれる部分)
3つの部位に分けることができます。
基本的な治療の流れ
インプラント治療は一度の手術のみで終わるものではなく、手術後の治癒期間を待ち、土台やかぶせもの作製など、いくつかのステップがあります。
しっかりとした手順を確実に踏むことで安全性が高まり、将来のリスクを低くすることができます。
治療・診断
- インプラントでつくられる歯の位置は残存歯の歯並びを基準に決定します。お口の中の型を取り、模型を作製して診査します。
- お口の中の写真撮影やレントゲン撮影(パノラマやデンタル、CT)を行うことで、口腔内を立体的に観察し、骨の位置や量など診断に重要な要素を把握します。
一次手術
- 当院ではサージカルガイドを作製して、インプラントを埋める位置をプランニングすることで、ピンポイントで安全にインプラントを埋入する事が出来ます。サージカルガイドとは手術の際にマウスピースの様に装着します。インプラント体を埋める位置に穴が開けられており、決められた角度や深さで挿入できます。
- 局所麻酔を十分に行ってから、歯肉を切開し、骨にインプラント体を埋め込む穴を開けて埋入後、ふたを取り付けて粘膜を縫合します。
二次手術
- 治癒期間(インプラント体が骨と結合)後に再度粘膜を開いて、高さのあるふたに取り替えます。
仮歯装着
- 治癒したところで、仮歯を作り、実際に使用していただきながら形態や装着感、清掃性などを確認します。また、かみ合わせに違和感が生じないよう調整していきます。
最終的な歯の装着
- 仮歯の装着で得た情報をもとに最終的な本歯用の型をとり、隣の歯と調和した色で作製します。本歯を装着し、治療が完了します。
メンテナンス
- インプラント治療が終わった後は、年に2〜3回の定期検査をくりかえしながら残存歯も含めてきちんと管理して維持していきます。
インプラントのリスク・副作用などについて
- 自費診療となります。
- 手術後の腫れ・痛みを生じることがあります。個人差がありますが、痛み止めや抗生剤を服薬していただきます。
- お身体の状態や細菌感染により、術後インプラントが骨と結合しない場合があります。その場合は、ご希望により再治療を行います。
- 顎の骨が足りない方は、骨造成が必要となることがあります。その場合、骨造成の費用が別途かかります。また骨ががしっかりと作られるまで約6ヶ月間の治癒期間が必要です。
- 口腔内の衛生状態の管理がいきとどいておらず、歯周病の進行リスクの高い方・心疾患・骨粗鬆症等・内科的な疾患のある方は、インプラント治療が適さないケースもあります。また普段服薬しているお薬等も治療に影響する事があります。
- 血管損傷・神経麻痺のリスクを伴います。診査・診断に基づいて治療計画の立案を入念に行うことでこのトラブルを回避できます。もし起こった場合は、回復に数週間~数ヶ月の時間が必要です。
- 上顎にインプラントを埋入する際は、上顎洞粘膜を穿孔する可能性があります。その場合、抗生剤を服用する事で感染予防をし、粘膜が自然にふさがるまで治癒を待ちます。
- 処置後、口腔内の衛生状態がよくないとインプラント周囲炎(インプラント周囲の骨吸収)を引き起こすリスクが高くなります。